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2012年2月

2012.02.29

新しい色、新しい素材感。

もう2月も今日で終わりのはずなのに、仕事場から見る風景はまるで雪国のようです。

早朝に見た時は降り始めで、雪の粒ももっと細やかでサラサラした感じでしたが、今では雪の粒も大きく、重そうな雪の固まりが時折り、紅葉の枝から落ちています。
そんな湿った雪が枝葉の植えに積もってしまったオリーブは、おじぎそうのように、折れんばかりに頭を深く垂れています。
...と、何の疑問も持たずに書いていますが、良く考えてみるとオリーブと雪って... 結構なミスマッチですね。

それにしても、寒くても、足元が悪くても、何よりもまず「きれい!!」と感じてしまうところが、自然のスゴいところです。

こんな、例年になく厳しく長い冬が続いているなか、新しい人との繋がりが出来、新しい仕事が生まれています。
だから今年の冬は、寒くても気持ちが軽いです。

今までに無かった仕事への取り組み方が求められ、コミットメントも生じますが、“何か始まる...” という期待感が気持ちを前へと押し出してくれています。

仕事場にも、いつもと違った色や素材感があって... 雪景色とのコントラストがなかなかきれいです。

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2012.02.22

最高のセットアッパー

週に2日、午後の2時間だけ開いている近くの公民館の図書室から月曜日に本を借りてきます。
自分用の小説を2冊と子供用の絵本を3冊。(妻は出来るだけ目を休めるために読書自粛中)
返却までの2週間にちょうど2冊を読み切るペースですが、思ったより読み易くて早めに読み終わってしまった時や、読み始めてすぐにやめてしまったりした時、図書館が開いている時間に行けなかった時などは、次の図書館の日まで少し時間があいてしまうことがあります。

そんな時に登場するのがいわゆる中継ぎ、セットアッパーです。
基本的に図書館から借りて来る本は、現実からの逃避が目的ですから、長編小説がほとんどです。しかし、セットアッパーの役割りはあくまで「繋ぎ」なので、自宅の本棚から短編小説や、エッセー集、実用書などをひっぱり出して読む事になります。
ところが、このセットアッパーに気付かされる事、気持ちをリセットされる事が結構あるんです。
前にも読んでいるのに... 多分その時も読みながら「ウン、ウン、そうなんだよなー。」とうなずいていたはずなのに、さらに深くうなずいてしまったりする事が多々あります。

そこで、今回はそんなセットアッパーの1冊をご紹介。

「ロスチャイルド家の上流マナーブック」ナディーヌ・ロスチャイルド 著 伊藤緋紗子 訳(光文社)
お世話になっている方から「読んでみるといいよ...」とお借りしている本です。
単なるマナーブックではなく、また、上流階級や社交界を上手に生きるためのマニュアルでもなく、さらには女性に限らず...、他人に不快感を与えることなく、心豊かに、品格を持って生きるためのヒントが詰まった本なのです。

先日手に取って感銘を受けた部分をそのまま抜粋させてもらうと...(少し長いですが...)


 “まずあなたは外見で判断されます。
伝線したストッキング、手入れされていない爪、すりへった靴のかかと、つやのない髪、皺くちゃのシャツブラウス、派手なアクセサリー、挑発的な香水などから、あなたが身なりにかまわない、あまり洗練されていない人と判断されるかもしれません。
 同様に服の選択もあなたの人格を表しています。野心家は赤と黒を、ロマンティックな女は白とグレーを、子供っぽい人はピンクとブルー、コケティッシュな人は、腿の中央までスリットの入ったスカートや、視線がつい行ってしまうデコルテに身を包むでしょう。
本当にエレガントな人の服装については、人はあとで思い出せないものです。なぜなら、装いひとつの洗練性は、その控えめさからくるからです。
 あなたの振舞いについても人は判断します。あなたのしぐさや話し方はすぐにあなたという人物を出してしまいます。
 低俗さは、ほかにどんな長所があろうと耐えがたい唯一の欠点です。が、低俗さは、運命的なものではありません。あのバーナード・ショウの『マイ・フェア・レディ』もひどい発音の花売り娘が、ピグマリオンによってみごとな物腰とイントネーションの貴婦人に変化することができました。
(中略)そして結局、各人の選択の結果はみずからが背負うことになるのです。
 人は自分の名、財産、地位を失うことはできます。しかし、決して失うことがないのは、自分が受けた教育です。
 では、初対面の相手が「よい育ちの人間」と、どこで判断するのでしょうか。
●声の調子、表現の仕方。
●装い。
●振舞い。
●どのような状況にあっても示される控えめさ。
●礼儀正しさ、やさしい思いやり。
●セルフコントロール
●安定した精神状態(お天気屋さんではないこと)。
●そして、とりわけ自分自身、そして他人にたいする尊敬なのです。”


特に最後の部分は、「よい育ちの人間」と思われるかどうかということよりも、仕事でも遊びでも、日々の暮らしにおいて他人と接する時に「自分はこうありたい。」というひとつの指針になっています。
かくして今現在、自分にとってどの部分があてはまるか客観的に見てみると... 悲しいかな、仕事において極端に控えめになる、という事以外ほとんどあてはまっていません。
育ちの良さ云々以前に、人として、大人として、まだまだらしいです。(泣)

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2012.02.17

根小屋駅 6:30am

朝6時15分頃歩きに出ると、6時30分頃に上信電鉄「根小屋駅」近くにさしかかります。
ちょうどその時間に、下仁田(鍋にはコレ。ネギで有名)方面から高崎(縁起だるまで有名)に向かう上り列車が到着し、おそらく市内の高校に通う生徒さんが2〜3人、駅から自転車に乗って市街地方面に漕ぎだしていきます。

凍てつく朝の空気の中、ぽつりとたたずむ風情のある駅舎と列車、学生さんの姿が、何とも言えず郷愁をそそります。

先日書いた朝焼けしかり、今回の根小屋駅しかり... この寒い朝に起きだして毎日歩きに出るという事は、健康のためという事もありますが、モチベーションとしては、この”風景に癒されたい”という気持ちが強いのかもしれません。

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2012.02.14

BROOKSIDE CHOCOLATE いただきました。

別に今日がバレンタインデーだからって訳ではないんですけど。

昨日、お世話になっている方が、打ち合わせで仕事場に来られた際に手みやげとして持って来てくれました。
「これ、最近はまってるチョコレート。ハワイのABCストアで見つけて買って来たからどうぞ...。」って。

ここ数週間口にしていなかったチョコレートらしいチョコレートは、砂漠に水がしみるごとく、甘美な味と香りでカカオに飢えた体を潤してくれたのでした。
お世話になっている方にいただいたチョコレートですから。これは事情がどうであれ、食べるのが礼儀でしょう。
それにしても美味しいです、このチョコレート。ワインなどにもとても良く合いそうです。

今日もお昼ご飯の後に少しいただきました。
「夜食べるよりいいんだから、今食べなよ...。」と妻がすすめてくれました。 感涙ものです。

やっぱり美味しいものってスゴい。いろんなものを引っ張りだして、感情を刺激してくれます。
だからこそ、いつまでも美味しいものを食べられるように... ちょっとセーブする事も必要なのでしょうか。

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2012.02.10

朝歩きは1000両の得。

去年の暮れも暮れ、12月29日に受けた人間ドックの結果を受けて、生活習慣の大幅改善が必要となりました。
とは言っても、現段階ではさほどシリアスではなく、ましてやメタボでも無かったのですが...。
長い目で見て、妻と小さな子供のいる一個人事業主としては、できるだけ健康でいる事がなによりも大切と、ここのところ毎朝歩いてます。

暖かい季節は、子供を自転車に乗せて保育園まで片道5キロを走っていたのですが、ここまで寒いとそれも叶わず、手軽に出来て運動効率の良いウォーキングが最適です。

普段は、仕事を始める前に歩いているのですが、先日試しに6時過ぎに歩きに出た時に見た朝焼けの美しい事ったら...。
その時はしっかりと瞼に焼き付けた朝焼けを、今朝はカメラに納めてきました。

まず、小高い山の上にある我が家からしばらく坂を下り、斜面に造成された別の団地の中を通って帰ってくるのですが、その最後の登り坂にかかるころにちょうど朝日が昇りはじめます。顔を出してすぐの朝日はまさに「金赤」で、それが昇るにしたがって、短時間のうちに黄色っぽく変化していきます。

曲がり角の多い住宅街の坂道を歩いている時に目に入ったカーブミラー。
カーブミラー「この角曲がったら朝日が真っ正面だよ。」
曲がってみたら本当に真っ正面に朝日。感動...。

また一層、地元愛が強くなりました。
肝心の体脂肪はと言うと... 程よく管理された食事も相まって着実に落ちていると思います。

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2012.02.07

Leshy forest 2012 Spring Collection

Leshy forest のホームページに2012 Spring Collectionがアップされました。

撮影用に届いた服を手に取った時の感じ、コーディネイトをファインダーを通して見た時のしっくりと来る感覚...。
春の訪れを空気の中に感じた時の、ほっとする気持ちが美しく表現されています。

もし、どこかで「Leshy forest」のタグの付いた服を見つけたら、是非手に取ってみてください。
作り手の服に対する、女性の装いに対する真摯な想いが伝わって来るはずです。

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2012.02.06

感動、感銘... ピアノの発表会

ピアノを始めて5ヵ月の娘。初めての発表会のために練習していた短くて極々シンプルなメロディーが、先生との連弾が始まると同時に、複雑で雰囲気のある全く違う曲に聞こえました。「魔法使いのおばあさん」本当にタイトル通り、大きな黒いフード付きマントをはおったカギ鼻のおばあさんが出て来そうな雰囲気でした。

せっかくだから出てみましょう。発表会...。 と言われ週1回約5ヵ月。本当に大丈夫なのかと発表会の当日まで少し不安な気持ちもありましたが、親の心配をよそに、臆することなくステージに上がり、連弾2曲、ソロ2曲を楽しげに弾いておりました。

子供ってスゴいという話でななく、全くのゼロから始まり、手取り足取り丁寧に教え、発表会では立ち位置から始まって歩き方、おじぎの仕方、椅子の調整をして娘の調子に合わせて連弾をし、いろいろと世話を焼いてくれて... 。
初めての発表会での子供の姿にはもちろん感動し、夫婦してうっすらと涙までしましたが、同時に、この発表会が生徒達にとって最高の思い出となるように一生懸命になる先生方の姿に強い感銘を受けました。

親が出来る事って本当にベーシックな事だけなんだな... と。もちろんその部分が一番大切なのでしょうけれど。
先日のスキー教室しかり、ピアノしかり、毎日の保育園しかり... 娘がひとりの大人として成長して行く過程には、たくさんの大人達の才能が惜しみなく分け与えられているって事ですね。

日々の生活に追われている自分を客観的に見た時、果たして自分がそういった働きが出来ているのか... そんな風に考えてみることで、仕事の仕方が少し変わったり、違った視点を持つ事が出来るような気もしますが... どうでしょう。

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2012.02.01

株式会社 永井組 会社案内

去年の暮れに「株式会社 永井組」の会社案内を作らせていただきました。

群馬県における鳶の歴史を自ら紡いで来たとも言える企業... 。
その伝統と、創業以来受け継がれてきている仕事に対する誇り、職人気質といったものを実際の現場写真をふんだんに使って表現しました。

重厚な鉄骨の上で颯爽と仕事をする姿、効率的かつ安全な作業のため互いにコミュニケーションを取り合う姿は、常に危険と隣り合わせの現場の緊張感の中において、肉体や技だけではなく、経験や頭脳を駆使した非常に高度な作業だという事を感じました。写真から伝わって来るのは、まさに「現場の華」と呼ばれる鳶の姿です。

そして、今回の会社案内の印刷にはジェントルという質感豊かな特殊紙を使用しています。(最近は、デザイナーが望んだとしても、このような特殊紙を使える仕事はなかなかありません。)
そういった独特の素材感を持つ紙を選択するところは、やはり常に鉄やRC、木材などに触れた仕事をされているからでしょうか... 。

いろいろと難しい事の多かった2011年の最後に、自分達にとって得るものの多い仕事をさせていただきました。

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