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2010.12.27

2009.3.9 "sc journal" 掲載blog 41

腑に落ちない話。
2004年9月、引っ越しに合わせて購入し、4年半使っている「IH炊飯ジャー」の内蔵電池が切れた。
炊飯予約が出来ず、電源を入れていない時に液晶が消えている... 取り扱い説明書を見ると、まさに「内蔵電池切れ」という事らしく、消耗品のそれは、4年から5年が寿命とも書いてあった。そして、内蔵電池は電機部品に組み込まれているため、交換する場合は買った店まで持ち込まなくてはならないらしい。
ほぼ毎日、ご飯を炊く時に戸棚から出し、使った後は外せるものは外し、ゴムパッキンやら何やら、洗えるところを全て洗ってから戸棚にしまっている我が家の炊飯ジャーは、見た目はほとんど買った時のままの状態を保っている。もちろんご飯もおいしく炊けている。
交換を前提にした消耗品ならしょうがない。と思い、購入した家電量販店に問い合わせの電話をしたところ...
「店の修理窓口に持ってきてください。」「メーカーに送りますので1週間から10日くらいかかります。」「修理取り次ぎ料金として2,000円で、さらに電池の交換料が約4,000円から5,000円かかります」と。 えっ? これって故障っていう認識?
心のどこかでこのような展開になる事は予想しながらも、釈然とせず....。そこに追い打ちをかけるように電話の向こうから「新しいものでも数千円のものから1万円くらいのものまでありますので...。」
金額の問題ではないのに... 受話器を握ったまま、一瞬にして虚しい思いに包まれ、「検討してみます。」と電話を切った。
仮に言われるままの料金を支払って電池を交換してもらうにしても、待っている間の1週間から10日間、バックアップ炊飯器(もし普通の家庭でそのようなものが備えてあるとしたら)で米を炊け、とでもいうのだろうか。
いくら大事に、きれいに使っても4~5年でほぼ強制的に訪れる最後の日。組み込まれているのは「内蔵電池」という名の「時限装置」。
あまりにも当然のように、「新しいの買ったほうが安くて得。」的な思考が開発者にも、販売者にも、これまた当然のようにある今のシステムって... やはり虚しいと思う。
おそらく近いうちに、家電量販店に行く自分たちが、今の時代に合った、ユーザーフレンドリーな炊飯ジャーと出会う事が出来るのだろうか。
それにしても、世界に誇れるはずではなかったのか? 技術力だけじゃあないと思うぞ、日本のものづくり。(うの)

090309