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2011.09.24

仙台にて

1:00pmからの撮影予定が11:30から始まり、1:00前には終了してしまった。
撮影というと、たいがい予定よりも押してしまう場合が多いのだが、段取りが相当良かったのか、トントン拍子にカットが進み、「終了です。」の声で時計を見ると、元々のスタート時間よりも早くてびっくり。
早々に仙台駅に戻り、ちょっと遅いランチを食べ... クライアントさんは弘前へ向かい、フォトグラファーと私は、せっかく仙台まで来たのだからと、それぞれが街をブラブラしてから帰る事にした。

3連休の中日という事もあるのだろうが、かなりの賑わいと活気にこちらの気持ちも自然とワクワクしてくる。
東北地方の大都会。道を行き交う人たちの表情や街の雰囲気からは、つい半年前の大震災を思い起こさせるような暗さは感じないが、倒壊の危険から住人全てが立ち退いたマンションがあったり、敷地が崩れてしまった学校があったり... もちろん、あれからほぼ毎日続く有感地震に、心から気持ちの休まる時は無いだろう。
撮影会場から駅に帰るタクシーの中では、ドライバーの方が、やはりタクシードライバーであるお兄さんが3月11日にお客さんと二人、津波にタクシーごと数キロ流されながらも、九死に一生を得た話しを熱く語ってくれた。

上越新幹線からの乗り換え駅である大宮から仙台まで、東北新幹線「はやて」で一駅、1時間15分。
途中、郡山や福島を通過する時に窓から見る風景は、道を行き交う車、散歩をする子供連れ、農作業する人たち、前からずーっとそこにあった暮らしと変わらないはずなのに、決定的に、大きく変わってしまった暮らしもまた同時に存在している。
空気の色が変わってしまった訳でもなく、イヤな匂いがする訳でもなく、五感で感じる部分が何も変わっていないだけに、気持ちの持って行きどころが判らなくなってしまうのではないだろうか。

今度は家族で一緒に、ゆっくりと仙台をブラブラしたいと思う。

110924