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2010.12.27

2008.4.23 "sc journal" 掲載blog 07

「こごみ」に想う...
先日、実家の母が袋いっぱいの春の山菜「こごみ」を持ってやってきました。
“しっかりとした歯ごたえがあり、シダ類の野性味を感じさせる山菜で、クセが無いのでアク抜きせずに使えます。名前の由来は、丸くかがみ込むように生え、こごんでいる様から「こごみ」”なんだそうです。とにかく調理が簡単で、とても美味しい山菜。口の中に春の香りが広がります。
たしか去年もお裾分けにあずかったこの「こごみ」は、新潟に住む母の友人のお父様が摘まれたものを分けていただいているそうです。
いただいたたくさんの「こごみ」を見て「どう調理しよう...」と考えている時に母がつぶやいた「こんなにたくさん採るのは大変な事だよ。」の一言に反応するように、イメージが頭に浮かびました。それは遠くに暮らす娘さんに食べさせたい一心で、朝早くから山に入り「こごみ」を採るおじいさん(勝手に想像してます。あしからず)の姿。四季の美しさを堪能できる日本に住み、旬の山菜を食せる喜びと共に、食べさせてくれる人達の「想い」も一緒にいただいているのだな、と改めて感じました。感謝、感謝です。
「食」という字は「人」を「良くする」と書きます。良いものを食べる行為でなければ「食事」とは呼ばないんですね。口から取り入れるもので人の体は作られているのだから。
想いが込められたこの「こごみ」は、春の香りに加えて特別に優しい味がしました。

ちなみに、この皿(煎餅皿)はStudio Clipに勧められてちょうど2年前、おととしのゴールデンウィークにとあるカフェを訪れた時に、そこで開催されていた個展で購入した作品です。実は地元の群馬にも、とても気に入っている女性の陶芸家がいらっしゃって...。 器のお話はまた後日...。(うの)

080423