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2010.12.27

2008.3.19 "sc journal" 掲載blog 02

マグ
マグに“たっぷり”と注がれる温かいコーヒーやミルクティーから立ちのぼる湯気。
いつもより肌寒く感じる日に両手で持ち、少し肩をすぼめて、脇をしめて.... 手のひらから伝わってくる温もり。
友からのプレゼントであればその人を思い出し、お気に入りの絵柄やメッセージであればその当時の自分の好みや想いに思わずにんまりとし、長く使いたいから...とお店で“じっくり”吟味した楽しい時間を思い出す。
暖かい季節になって涼しげなグラスが多用されるようになっても、本当に体にやさしいのはマグで飲む“たっぷり”とした温かい飲み物。
食後のコーヒーを飲む時だったり、仕事の合間にひと息つく時だったり、マグを手にする時はいつもどこかリラックスしているためか、私にとってマグには「憩いの時」といったイメージがあります。また、食器棚にあるマグを見ることで、暮らしやモノに対する自分の好みやスタイルの変遷が見て取れるのも楽しい。例えば、購入した順番で言うと、写真の左奥にある白くてふちにネイビーの柄があるものは、もう何年前になるか思い出せませんが、新宿のOZONEにコンランショップが出来た当時に買ったマグ。少し形のちがうものとペアで買い長く使いました。ペアのもう片方は何年か前に割ってしまいました。右奥にある白いマグはStudio Clipのお店で(当時扱いのあった)購入したAPILCO。白磁独特の白と底から見ると12角形になっている形がシンプルかつ洗練されていて気に入っています。次に買ったのが手前左にあるロイヤルコペンハーゲンのカップ。「基本的に円筒形で把手がついているもの」がマグの定義だとすると、厳密に言えばマグではありませんが、日常使いしているカップです。このカップ、実は中空になっていて把手が無くても熱さが直接伝わって来ないんです。悩みに悩んで購入したアイテムでとても大切に使っています。「ボールドでいわゆるマグらしい存在感のマグが欲しい」と思い立って買ったのが中央の赤いマグ。ドイツのWAECHTERSBASH(ベヒタフバッハ)とうメーカーのものです。肉厚な陶器にソリッドなカラーリングが施されていて「いかにも...」と言った存在感に一目惚れして、赤と黒の2色を買ったのですが、ふた月ほど前、棚から取ろうとして手が滑って...「黒」を失ってしまいました。残念。そして、ネットで購入し、つい先日届いたのが一番手前にあるEMILE HENRY(エミール・アンリ)のトラディッショナルマグ。「グリーン(娘をイメージして)」、「オーベルジン(いわゆる茄子のような紫色)」そして「オレンジ(ブルゴーニュの太陽のような)」の3色を購入。
とりあえずカップならなんでもいいから...。 そんな風には思えなくなる、それぞれに存在感がありPROFILEを持ったマグ達。
そう。改めて見回してみると、自分の身の回りにあるモノ(雑貨や服、暮らしや趣味の道具...)のなかで、気に入って長く使っているものにはそれぞれちゃんとプロフィールがあることに気付きました。そのプロフィールが気に入って購入したもの、購入してから、もしくは他人の手を介して自分のところにやって来てからプロフィールを持ったもの...。そして、それらを使う自分のプロフィールは...。
と、こんな事を考えながら、お気に入りのマグで飲むコーヒー...。 あー楽しい。(うの)

080319