2008.7.10 "sc journal" 掲載blog 17
イトトタネ ~ 陶器のはなし2
前回の記事にも書かせていただいた作家さんの作品。タイトルは “イトトタネ”。
確か二年ほど前に写真手前に写っている作品を知り合いの設計士の方(共通の知人)からいただき、その後同じシリーズの作品を求めて工房を訪れた際に購入したのが奥の作品。ソラマメのようなユニークなフォルム。
まるで、仕上げに空気を「フッ」と吹き込んで膨らませたかのような、軽やかな浮遊感の漂う作品である。
“イトトタネ”...空気や時間といったような概念的なものを、陶器のシェルで作られた空間の中に内包している感じがとても好きだ。
器のように道具としての機能を持っていない陶器。だからこそさまざまなイメージを膨らませてくれる陶器。
焼き物を作るプロセス、または出来た物を見るとその人の性格が何となく分かるそうだ。だから... 自分ではなかなか手を出せないでいるのである。(うの)