2008.6.18 "sc journal" 掲載blog 14
ひまわり
梅雨の中休み。真夏のような強い陽が差す我が家の庭に3本のひまわりが植わっている。
保育園のバザーで買った1ポット100円のひまわり。
あらかたの商品が買い手を見つけ、走り回る子供達の他は少し閑散としてしまったバザー会場の一画で見つけたひまわりのポット。「せっかくだから...」と買ったのに、その日はポットのまま庭に置いておいたら案の定、気が付いた時には葉も花も力なく垂れ下がってしまっていた。
しかし...そこが花のすごいところ。もう夕方に近い時間だったけれど、たっぷりの水を根に含ませて地植えしたところ、翌朝には葉は力強く地面と水平に、花もしっかりと太陽のほうに向く準備をしていた。
まるで、ひまわりの茎の中を水が勢い良く通る音が聞こえ、花の付け根は、人間で言ったら喉がゴクゴクと波打つ様子が見えるようだ。
でも、不思議な事に、そこにひまわりが植えられたことで、そのまわりで控えめに咲く名も無い花の存在に目が行くようになった。ひまわりが無かった時はあまり気が付かなかった草花たち。
確かに、夏のひまわりは力強く、その元気な様子はまわりの何よりも目立つ存在ではあるが、必ずしもそればかりに目が行くわけではなく、逆に他の草花の「可憐さ」や「繊細さ」といった優しく、控えめな様子まで引き立って見えてくる。
結局はいろんなかたちのものが、バランス良く存在するのがいいのだと思う。
そういえば、以前美容師をしている友人から、美容室成功の要素のひとつとして、ひとつのサロンにドラえもんが居て、しずかちゃんが居て、のび太が居て、すね夫やジャイアンまで居るのが良いらしい、という話を聞いた事がある。(実際にスタッフをそれぞれの似たキャラクターに置き替えてみるそうだ。)
どんなシチュエーションでも、人が集まって何かをする場合は同じで、それぞれ違ったタイプの人がバランス良く、互いをリスペクトしながら存在するのが大切。という事だろう。 ちなみに私は...「ひまわり」ではない。(うの)