2008.4.9 "sc journal" 掲載blog 05
カジュアルにアートする楽しみ。
仕事柄ということもありますが、家の中に絵やプリントのフレームを飾るのが好きです。
よく欧米の映画を見ていると、マントルピースやライティングデクスの上に、それこそ何代も前からの家族のポートレートが飾ってあったり、階段の踊り場にある広い壁面にモノクロの写真や絵が時にランダムに、時に整然と並べられているのを目にします。そんなシーンに出くわすだけで漠然と「いいな~」と悦に入ってしまうほどなのです。
知り合いの作家さんからプレゼントされたり、まさに清水の舞台から飛び降りるつもり(あくまで庶民レベル...)で購入したいわゆる「作品」を飾ることはひとつの楽しみですが、よりカジュアルに、あまりお金をかけず、でも美しく、その背景にしっかりとストーリーが存在する「自分と家族にとってのアート」を飾ることが一番好きかもしれません。
例えば、価値観やテイストを共にする友人からいただくちょっとした「グラフィカルなプレゼント」。海外旅行のみやげ話しと一緒に「これ泊ったホテルに置いてあったフリーマガジン。なかなかかっこいいでしょ。」といただいた雑誌の表紙を切り取ってフレームに入れてみたり(左上)。「昔、結構空けたんだよね...」と言いながら見せてもらった、恐らく自分では口にする事のないであろう、シャトー・ムートン・ロートシルトのエティケット(ラベル)の中から2枚ほど頂戴し、フレームに入れた一枚(右上)。季節の挨拶として温かなメッセージと共に送られて来た藤田嗣治のポストカード(左下)。そして、最初の結婚記念日に味わったワインのエティケット(右下)。
ポストカードでも、ただフレームに入れるだけでなくマウントをしたり、元が高級なワインのエティケットであれば少しだけデコラティブなフレームに入れてみたり、グラフィカルな雑誌の切抜きであればフレームのサイズをぴったりと合わせてカジュアル&スマートなイメージに....などなど。そしてそれらを居間に飾ったり、キッチンの壁に掛けたり、洗面台の脇に立てかけておいたりすることで、毎日の生活の中でふとした時に目にとまり、イメージをやりとりした時の情景が楽しい時間として思い出されるのです。
と、こんな趣味のために普段からフレーム類には敏感に反応してしまう自分。次は Studio Clipのフォトフレームでも試してみようと考えている次第です。(うの)